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メンターのタイプ

自分の役割を知る

神様は一人一人を尊い存在としてユニークに創造されたので、「メンター(指南役)」と一言で言っても様々なタイプがあります。メンタリングと名がついている関係ではなかったでしょうが、その機能を果たしている聖書の人物を思い出してみて下さい。ナオミとルツ、ヨナタンとダビデ、エリヤとエリシャ、パウロとテモテ、バルナバとパウロ、等、それぞれの関係において、独特の必要、そしてそれらの必要への満たし方がありました。性格も相手への関わり方も様々です。

 メンティーにどのようなニーズがあり、どのようなスタイルでのメンタリングや関係が求められているのかによって、それに適したメンターのタイプがわかってきます。あなたがメンターとして仕えることを祈り求める際、これらのタイプを理解しておくことは大きな助けとなります。また、メンター自身が、自分の賜物を生かした形でメンタリングを提供するために、自分の役割や賜物を知っておくことが大切です。どのようなアプローチが適しているのかを考慮するために、自分がその相手に対してどのような存在であるのかを吟味してしましょう。

 以下のメンターのタイプは、あなたがいつも一つの枠組みにいるという意味ではありません。メンティーとの関係性、また必要性に応じて、メンターの役割が変化することもよくあります。どのような強みと賜物を生かして、ご自分がメンターとして仕えていけるのかを考える目安としてください。

·教師的なメンター

メンティーが弟子訓練を必要としているなら、「御言葉を教える」あるいは「共に学ぶ」時間が大切でしょう。信仰の歩みを確立するために、御言葉の糧を得ることを目的としたメンタリングでは、メンターの「教える賜物」が用いられます。知識を分かち合うことが好きだったり、プランを立てアジェンダに沿って会話を進めるのが得意な方、テキストや資料などを使ってのメンタリングがやりやすいと感じる方は、このようなメンターのタイプかもしれません。

·ライフメンター

全面的な生活を通しての関わりが自然になされ、人生の先輩として様々な経験を用いて、メンティーの全面的な歩みを支援します。どんな関心や問題でも聞いてあげたいと望みます。生活の中に密着した関わりがあるため、メンタリングとして正式に会う頻度はそれほど頻繁ではない場合がほとんどです。長期的に関わっていくことを望むタイプのメンターです。

·コーチ的メンター

コーチとしての資質を生かし、特定の取り扱うべき事項に関して、歩みを共にします。自分の賜物はすでにはっきりしていて、同じ分野にいる相手を育てたいと望みます。目的や課題をはっきりさせるのが得意で、結果を早くみたいと考えているかもしれません。このタイプのメンターが提供するメンタリングは、会う期間が短いことがほとんどです。目的を果たせたら、メンタリングという関係に終止符を打ち、次へ進みます。

·友としてのメンター(ピアメンター)

人生の歩みにおいて、境遇が似た者と意図的に時間を過ごします。互いに励まし合い、また意図的に相手をたてあげる姿勢を持って関わります。特徴としては、アカウンタビリティーの要素が強く、共にあゆみ、学び、矯正を促し、成長していく関係です。互いに何でも相談し、相手と長く付き合っていきたいと望みます。

·間接的メンター

これはアドバイザー的な存在、間接的にそのメンタリングに関して影響を及ぼす場合を指します。直接のメンターのサポート役、と言い換えるのがふさわしいかもしれません。直節メンタリングを提供するよりも、メンターのサポート役に回ることを望み、メンターが抱える課題を容易に理解します。それゆえ的確なアドバイスをするのが得意です。他者と距離やスペースがあっても気になりません。

メンターは、一人だけとは限りませんし、人生の様々な過程に応じて、必要とされるメンターは変わってきます。メンター自身のライフステージや環境の変化によっても、どのようなメンターとしての存在であるのかが変わってきます。あなたも自分がどのようなメンターとして、賜物を最大限に発揮することができるのか考えてみましょう。

ポール真弓、セカンドレベル・ミニストリー総主事

個人的な関係、また聖書的な共同体・教会形成に重荷を持つ。その過程において、メンタリングは鍵となると信じ、日々主の働きに従事。